久しぶりに写真展に行ってきた。
会場に入って「うす暗いなぁ」と思った。
オレンジっぽい柔らかいライトに
200枚ほどの写真がうっすらと照らされ、
会場の奥ではさみしげな音楽に乗せて、
展示写真のスライドが上映されていた。

新宿のepsiteで開催されている永津広空写真展『closing doors』。
50〜60年代に高度経済成長に伴って大量に建てられた公団・都営住宅。
今はその住宅群も取り壊し、立て替えの時期に差しかかっているという。
かつては華やかな、にぎやかな生活の地で、
夢あふれる若い人々がいっぱい住んでいたのだろう。
今では空き部屋や空き地が目立ち、
閑散とした団地になっている。
失われつつある建物。
そこに今も生き続ける老人、ネコ、花、子どもたちを
温かな優しい目を持って捉えている。
寂しくなった団地でいくつもの鉢に植えた花を、
愛しそうに眺めている老人の写真が印象的だった。
とても優しい表情をしていた。
時間が経つにつれて、会場にいることが心地よくなってきた。
照明の明るさも、小さく流れる音楽も写真やスライドに合っていて、
椅子に座ってスライドを見ているうちに不覚にも眠ってしまった・・・。
優しい気持ちになれる写真展。
03/20まで開催しています。
posted by kazu kito at 00:00|
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